リウィウスを読もう!

ティトゥス・リウィウスの「ローマ建国以来の歴史」、
完全日本語訳がまだされていないこの史料を読もうという試みです。
自己中心的なことに、スタートは21巻からです。いつになることやら分からないけれど、エンドは30巻です。
要するに、第二次ポエニ戦争限定です。

*はじめてお越しの方は、「はじめに」をご覧ください。
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21-13
Alorcusがサグントゥムの市民に語った言葉。
『命だけは助けてくれるというハンニバルの条件をありがたく受け入れなさい』
 「諸君らの同胞Alconがハンニバルの元に和平を求めてやってきた。ハンニバルは彼に和平の条件を提示したが、Alcon自身がそれを持ち帰るのを拒んだために、私がここにやってきた。Alconは今、ハンニバル軍中にとどまっている。それについての要因は、諸君らかそれともAlconかどちらかにある。Alconが悪いのだとすれば、彼はおびえてる風を装っているだけなのだろう。また、真実を告げた者に危険を与えるものが諸君らの中にいるのであれば、この事態の原因は諸君らにある。
 ともかく、Alconがこちらに戻っていないために、平和と安全を提起する条件が出されたということを諸君らはまだ知らないだろう。私がやってきたのは、我々の間にも古来、よき結びつきがあったことを鑑みてのことだ。
 これから私が告げることは、諸君たちのためであってほかの誰のためでもない。諸君たちが抵抗するだけの気力を有し続ける限り、またはローマからの援助を期待している限り、私が平和について言うべきことは何もない。だが、ローマからの援助の望みは耐え、市壁も諸君も民衆を守るべき力を失ってしまった今こそ、和平を提言する。これは正当ではないかもしれないが、諸君らにとっては必要なことだ。
 諸君らが自らが敗者であることを認めて勝者であるハンニバルの言に耳を傾けるのならば、望みはまだある。今となってはすべてが勝者のものとなったことを認めなさい。多くを失ったということを嘆くのではなく、それでも残されたものを考えて見なさい。
 ハンニバルは確かに市を占領したが、その市は大部分が打ち壊されて廃墟と化している有様だ。一方、諸君らに市が有していた領土はを残された。新たな町を建設できるだけの余地は残されている。
 公私問わずすべての金と銀がハンニバルのものとなるが、諸君ら自身とその妻子は無傷で残されている。ただし、サグントゥムを武装せずに去ること、一人につき衣服二つのみの持ち出しを認める、という条項に従うのならば。
 これらが勝者であるハンニバルから提示された条件だ。諸君らにとっては重い責務だろうが、これを受けることを勧める。私が思うに、すべてがハンニバルの元に帰せば、彼としても幾分この状況を和らげるつもりにもなるだろう。だがもしそうならなくても、妻子が捕らえられて諸君らの目の前で殺され、諸君らも殺されてしまう状況になるぐらいだったら、この条項をそのまま受け入れたほうがマシであると思う」
| livy | 21巻 | 17:05 | comments(0) | - | - | -









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