リウィウスを読もう!

ティトゥス・リウィウスの「ローマ建国以来の歴史」、
完全日本語訳がまだされていないこの史料を読もうという試みです。
自己中心的なことに、スタートは21巻からです。いつになることやら分からないけれど、エンドは30巻です。
要するに、第二次ポエニ戦争限定です。

*はじめてお越しの方は、「はじめに」をご覧ください。
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21-7
サグントゥム攻略開始、サグントゥムの抵抗。
ハンニバル、負傷する。
 ローマでこのような外交戦略が行われている間、一方サグントゥムでは包囲戦が最大兵力を投入して行われていた。
 この都市は当時、エブロ川の南で一番富める町だった。海からは一マイルほど内陸に位置し、伝説によればZacynthus島からの移民と、ArdeaからのRutulianとの混合定住地として始まったとされている。創設よりわずかの間でこの町は富を獲得した。それが可能となった理由は、まず、内陸と海とを結ぶ貿易。増加する人口、そして何よりも、公正な政治的態度の維持。サグントゥムは自らの盟邦に信義をもって接していた。が、その盟邦はいまや滅びんとしていた。
 ハンニバルはサグントゥムの領土をあますところなく破壊した後、都市自体を計略にかかった。別々の方向から同時に攻撃を行った。都市を囲む要塞化された城壁の一角が、ほかの場所よりも開けていて低い場所に立っているのを見つけた。ハンニバルはここに攻城兵器を構えた。だが、攻城兵器が十分に作用する距離はあったものの、たとえ作用したとしてもたいした意味がないことに気づいた。巨大な塔がはるかにそびえ、攻撃予定の壁も通常よりも高くそびえていた。また、この地点には防備側も敵の攻撃を予測していたので、士気に満ちた精鋭からなる守備隊がしっかりと防備を固めていた。守備隊は攻め寄せるハンニバル軍に飛び道具を撃ち込んで遠ざけ、壁を壊す作業をできないようにした。
 しかしながら時間がたつにつれ、もはや飛び道具を打つことが出来なくなってきたために、守備隊は奇襲攻撃に乗り出し、敵の前哨部隊を襲った。この攻撃で、カルタゴ側もサグントゥムと同数の損失が出た。ハンニバル自身も、いささか無防備に市壁に近づいてしまった時に、敵の飛び道具を大腿部に受けて重傷を負った。カルタゴ軍に混乱と動揺が巻き起こり、攻城兵器や包囲網は事実上解体の憂き目をみたのだった。
| livy | 21巻 | 19:17 | comments(1) | - | - | -
攻城兵器は英文では「vineae」となっています。
よく分からないけれど、木製の塔みたいなもので、高さは8フィートあり、その上に守備側が投げてくる石や火を防ぐ広い屋根を備えたもののようです。正面から見たら「T」の形をしているのでしょうか。そしてその形状が葡萄の木に似ているから、この名がついたようです。離れたところで組まれて、城壁の近くまでは人力で運ぶか、車輪をつけて運ぶか、したようです。屋根が攻撃を防いでいる間に、兵士たちは壁の下を掘ったり、壁に穴を開けたりするようです。
ちなみに壁に穴をあける兵器は「aries」というもので、細長い棒状のものです。感覚としては、日本の戦国時代なんかのドラマで、農民たちが打ち壊ししているシーンを思い描けばいい感じでしょうか。
もっともこれはローマ軍が使用した攻城兵器であるらしいので、ハンニバルがこれそのものを利用したのかは疑問じゃないかと思います。
| ニワセ | 2006/01/18 1:51 PM |










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