リウィウスを読もう!

ティトゥス・リウィウスの「ローマ建国以来の歴史」、
完全日本語訳がまだされていないこの史料を読もうという試みです。
自己中心的なことに、スタートは21巻からです。いつになることやら分からないけれど、エンドは30巻です。
要するに、第二次ポエニ戦争限定です。

*はじめてお越しの方は、「はじめに」をご覧ください。
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21-2
ハミルカルの死とハシュドゥルバルの死
 傭兵戦争にピリオドを打ったハミルカルはスペインに渡り、9年間に渡って支配領域を拡大し続けた。ハミルカルは、自分が従事したこともないほど大規模な戦争の計画を立てていた。
 もし。もっと長生きしていれば、ハンニバルがやった戦争はハミルカルの指揮の元で行われただろう。そのハミルカルの死はまったくいいときに起こってくれた。ハンニバルは若すぎて、父の意志をただちに継ぐことができなかった。
 父と子の橋渡しをしたのはハシュドゥルバルで、8年にわたってスペインの総督権限を保有していた。ハシュドゥルバルは美しい男だったので、元々はハミルカルの気に入りの小姓だった。それがやがて頭角を現して、ハミルカルの娘婿にまでなった。バルカ一門に名を連ねるということは、兵士や市民から支持を得られるということだが、貴族からは反感を抱かれていた。ハシュドゥルバルは武力に頼るよりもむしろ外交戦略を主として、カルタゴの支配領域を広げていった。
 だが平和戦略は安全だったわけではなかった。ハシュドゥルバルは白昼堂々、とある奴隷に刺された。その奴隷の主はかつてハシュドゥルバル自身が死に追いやったものだった。(*1)
 その少し前のこと、広がりつつあるカルタゴの領域を見たローマは、ハシュドゥルバルと約定をかわした。その条約では、エブロ川が二国間の境界とされ、サグントゥムには中立の自由都市という立場が与えられた。
| livy | 21巻 | 20:29 | comments(2) | - | - | -
(*1)「彼は苦痛の中でも幸せな表情を浮かべていた」というニュアンスの文章が続いているが、その「彼」とはハシュドゥルバルのこと? それとも犯人の奴隷?
| ニワセ | 2005/12/27 8:39 PM |

(*1)↑犯人のことだった。ハシュドゥルバルを殺害した後、捕らえられて拷問にかけられても目的を達成したという満足感で満ち足りた表情を浮かべていたらしい。
| ニワセ | 2005/12/28 9:06 AM |










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